2012年09月10日

古事記と言霊・【エ】国の常立の神/【ヱ】豊雲野の神

言霊  クニノトコタチノカミ/国の常立の神は言霊エ、豊雲野の神は言霊ヱであります。国の常立の神とは国家(国)が恒常に(常)成立する(立)根本の実体(神)といった意味です。この宇宙からは人間の実践智が発現して来ます。

     言霊オから発現する経験知が過ぎ去った現象を想起して、それ等現象間の関連する法則を探究する経験知識であるのに対し、言霊エから発現する実践智とは一つの出来事に遭遇した時、その出来事に対して今までに剖判して来た言霊ウ(五官感覚意識に基づく欲望)・言霊オ(経験知識)・言霊ア(感情)の各人間性能をどの様に選(えら)んで採用し、物事の処理に当るか、の実践的智恵の事を謂います。経験知と実践智とはその次元を異にする全く別なる人間性能であります。

言霊  トヨクモノカミ/豊雲野の神とは豊(十四〈とよ〉)を雲(組〈く〉む)野(領域・分野)の神(実体)といった意味であります。「豊」の字の示す十四とは、母音五、半母音一、それに八父韻合計十四数のことなのであります。

     これを先天構造の言霊数十七の中の基本数を表わす数としています。人間の実践智の性能とは結局はこの十四の言霊をどの様に組むか、の性能の事なのであります。これは言霊学の基本となる法則であり、豊の字は日本国の古代名である豊葦原水穂国にも使われております。



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古事記と言霊・隠岐の三子島

次に成りませる神の名は、国の常立の神。次に豊雲野の神。この二柱の神も独神に成りまして、身を隠したまひき。

u_a-waツギニナリマセルカミノミナハ
   クニノトコタチノカミ
ツギニトヨクモノカミ
コノフタハシラノカミモ
ミナヒトリガミニナリマシテ
ミヲカクシタマイキ


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2012年08月20日

古事記と言霊・【ヲ】宇摩志阿斯訶備比古遅の神/【オ】天之常立の神

言霊  ウマシアシカビヒコジノカミ/「霊妙に葦の芽の如く萌え上がるように出て来る言葉」といえば直ぐに記憶の事だと思い当たります。寝そびれてしまった夜、目が冴えてとても寝つかれそうにない時など、過去の記憶が次から次へと限りなく浮かび上がって来ます。一つ一つの記憶は関連がないような、有るような複雑なものです。

     宇摩志阿斯訶備比古遅の神と古事記が指月の指として示した実体は、人間の記憶が納まっている心の空間(宇宙)のことであります。これが言霊ヲです。一つ一つの記憶は独立してあるものではなく、それすべてに何らかの関連をもっています。その関連が丁度葦の芽生えの複雑な形状に似ているために、太安万侶はこの神名を指月の指としたのでありましょう。

言霊  アメノトコタチノカミ/天の常立(とこたち)の神とは大自然(天)が恒常に(常)成立する(立)実在(神)といった意味であります。宇摩志阿斯訶備比古遅の神が記憶そのものの世界(言霊ヲ)であるとするならば、天の常立の神・言霊オとは記憶し、また種々の記憶の関連を調べる主体となる世界という事が出来ます。またこの世界から物事を客体として考える学問が成立して来ます。

     言霊ヲの記憶の世界も、その記憶を成立させ、またそれら記憶同士の関連を調べる主体である言霊オの宇宙も、それぞれ人間の持つ各種性能の次元宇宙とは独立した実在であり、また先天構造の中の存在で、意識で捕捉し得ないものでありますので、宇摩志阿斯訶備比古遅、天の常立の二柱の神も「独神であり、身を隠している」と言うのであります。



posted by yamato at 11:28| Comment(3) | TrackBack(0) | 隠岐の三子島

古事記と言霊・隠岐の三子島

次に国稚く、浮かべる脂の如くして水母なす漂へる時に、葦牙のごと萌え騰る物に因りて成りませる神の名は、宇摩志阿斯訶備比古遅の神。次に天の常立の神。この二柱の神もみな独神に成りまして、身を隠したまひき。


ツギニクニワカク
ウカベルアブラノゴトクシテ
クラゲナスタダヨヘルトキニ
アシカビノゴトモエアガルモノニヨリテ
ナリマセルカミノミナハ
   ウマシアシカビヒコジノカミ
ツギニアメノトコタチノカミ
コノフタハシラノカミハ
ミナヒトリガミニナリマシテ
ミヲカクシタマイキ


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